「”あとで”の利息は大きなリスクへ」

たにぐちりか エグゼクティブコーチ

2024年12月1日 12:49

日常の中でつい先送りしてしまうことって、たくさんありますよね。
私自身も時々ハッとさせられて、慌てることも少なくありません。
「あとでやるから大丈夫」と思って先送りにしたことが、後から思わぬ形で自分に返ってきた経験はありませんか?
それが積もり積もると、気が付いた時には想像以上の負担や事故とってしまうことがあります。
この負担を「あとでの利息=リスク」と表現してみたいと思います。

先送りの心理
私たちが何かを「あとで」と言ってしまう理由には、いくつかの心理的な要因があります。例えば、「今は忙しいから」「そのうちやればいいや」「難しそうだから少し気力をためてから」というような感覚です。一見すると合理的に思えるこれらの理由ですが、結局取りかからずに終わってしまったり、後から後悔する羽目になるような経験、あるのではないでしょうか?

先送りがもたらす「リスク」
「あとで」のリスクとは、後回しにしたことで生じる余分な負担のことです。たとえば、次のような形で現れます。
1. 時間的な負担
小さなタスクでも、溜め込むと後で一気に片付ける必要が出てきます。その結果、予定が詰まり、自由な時間が失われてしまいます。
2. 感情的なストレス
先送りしている間、心の片隅に「やらなければならないこと」が引っかかり続けます。それが見えないストレスとなり、心の余裕を奪います。
3. 質の低下
期限が迫る中で急いで取り組むと、どうしてもクオリティが下がりがちです。しかも焦りから、本来不要なミスを犯してしまうこともあります。

小さな行動が大きなリターンに

では、どうすればこの「利息=リスク」を避けることができるのでしょうか?
答えはシンプル。
「すぐやる」ことです。小さな行動でも今すぐ取り掛かることで、未来の自分に恩返しができますもしかしたら、事故という大きなリスクを回避できるのです。

たとえばそれが机の上の整理でも、洗面台の掃除だとしても、「5分だけやってみる」と決めるのはどうでしょう。思ったより簡単に片付くこともあれば、そのまま続けて取り組めることも多いです。この「5分行動」の積み重ねが、振り返ると大きな結果となるということが、重ねる度に実感できるはずです。

先送りのリスクを理解する
先送りをするとき、「あとでやればいい」と感じる背景には、未来の自分が今の自分よりも有能であるという錯覚があることが多いです。でも、現実には未来の自分も同じように忙しく、気が散ることも多いでしょう。
未来の自分に負担をかけないためにも、今この瞬間にできることを片付ける意識が大切です。未来の自分を助けるのは、ほかならぬ「今の自分」なのです
実はこれは、整備や運転の中でも大きなリスクとして経験をされた方も多いのではないでしょうか?

先送り心理は「まだ大丈夫だろう」という心理です。それはつまり「大丈夫ではなかった」時の大きなリスクを甘くみていることになります。この心理がどれだけの大事故につながるか想像してみてください。

その経験がある方々であれば、日常生活の「あとで」も、本当は大きなリスクだということが、よくわかっていただけるのではないでしょうか。

「あとで」は「今」の選択の結果

人生における時間は、貯金できるものではありません。過ぎ去った時間は戻りませんし、未来の時間を使いすぎれば、余裕がなくなってしまいます。「あとで」という選択をするたびに、少しずつ未来の可能性を狭めていることに気付いてください。
今日、少し勇気を出して「あとで」を「今」に変えるだけで、未来がどれだけ楽になるか想像してみてくださいね。未来の自分が「ありがとう」と微笑んでくれることでしょう。

小さな行動を積み重ねることで、「利息=リスク」ではなく「リターン=安心」を増やしていきましょう。あなたの毎日が軽やかに、そして豊かになることを願っています。